このお話しは続きものです。最初のお話はこちらです。
バイブレータは女性の体内にすべて押し込まれてしまった。
眞人はにこやかに笑っている女医に恐怖を覚えた。しかし、その一方で、苦悶にあえぐ女性の顔に、愉悦がまじっていることにも気がついていた。
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バイブレータは女性の体内にすべて押し込まれてしまった。
眞人はにこやかに笑っている女医に恐怖を覚えた。しかし、その一方で、苦悶にあえぐ女性の顔に、愉悦がまじっていることにも気がついていた。
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バイブレータは女性の体内にすべて押し込まれてしまった。
眞人はにこやかに笑っている女医に恐怖を覚えた。しかし、その一方で、苦悶にあえぐ女性の顔に、愉悦がまじっていることにも気がついていた。
−あのヘンな薬のせいなのか?−
それとも、このミミズのような生き物のせいなのか・・・眞人は、自分の体内にも、大量にあのミミズのような生き物が侵入していることを考えてぞっとした。
いずれは、映画のエイリアンのように自分の身体を食い破って外に飛び出してしまうのだろうか・・・眞人は身動きできないまま恐怖に震えた。
「ふふふ、自分のものは自分でちゃんともっていなさい」
女医はくすくす笑いながら、バイブレータの根元をパカンとはずした。そこは巨大な注射器のピストンのようになっていた。女医はそこに床でうごめいているミミズをわしづかみで、次々と入れていった。そして、バイブレータに棒のようなもの、注射器のピストンをバイブレータの根元にはめた。
「ほら、ちゃんと飲み込むのよ」
女医はそういうと、前のめりに体重をかけてぐいぐいとピストンを押した。
女性の顔がさらなる苦悶にゆがんだ。これ以上ないくらい大きく口をあけているが、声は出ない。
「あははは、なんか間抜けな顔だね」
女医は興奮しているのか、赤らんだ顔で笑った。透き通るように白い肌に、汗のつぶができて、額から頬をつたって流れ落ちた。その顔には、なんともいえない嗜虐的な笑みが浮かんでいた。女医の冷たい目をおおっているメガネのレンズが汗の蒸気でうっすらとくもっていた。
女性の顔からじょじょに血の気が引いて、目がうつろになっていった。
眞人は最悪の状況を予想した。
泥水が排水溝からあふれでるような音がして、女性の口から黒いどろどろの液体とミミズが噴出した。いきおいよく1メートルくらいの高さまで噴き出した。
「ふふふ、出た出た」
女医は楽しげにそういうと、ピストンから手を離した。じっと女性の口から吹き出す液体とミミズを見ている。噴出した泥水とミミズは、びしゃびしゃと音をたてて、床に落ちてひろがっていった。
女性の口からは、とめどなく泥水とミミズが噴出していた。蒼白の女性の口から噴き出すごとに、女性の身体がしぼんでゆくように見えた。
眞人は目を見開いた。女性の身体は、まるで風船から空気が抜けるように、泥水とミミズを噴き出しながら、しぼんでいった。
やがて、泥水とミミズの噴水が止まると女性の身体は、紙のようにうすっぺらになっていた。
「ぺったんこ」
女医はそういって、ひときわ高く笑った。そして、その紙のようになった女性に、マジックペンでなにか書きとめると、丸めて抱えた。
「みんなもきれいな紙にしてあげるからね」
女医はそういって、ずれたメガネを直した。
女医が部屋を出ると部屋の明かりが消えた。
どこからか、すすり泣きのような声が聞こえた。
眞人はぼんやりと自分もあのような紙になって死んでしまうのかと思った。
さきほどまで恐怖と緊張ではっきりしていた意識が、再び混濁してきた。眞人は深い眠りについた。
眞人が次に目をさますと、目の前に違う女医の顔があった。以前の女医よりも気の強い顔をしている。が、透き通るように白い肌とこの世のものとは思えないような、ぞっとする色気があった。メガネの奥から見つめられると怖くなるほどの色気だった。
「気がつきましたか?」
その女医は笑顔でいった。
「ここは?」
眞人がそういって、声が出せることに驚いた。女医は眞人の驚きを見透かしたような顔でいった。
「瀬能大学病院です。大丈夫、まともな病院ですから。」
女医はくすくす笑っていた。「まとも」とわざわざいったのは、眞人が歯科医院でひどい目にあったからだろう。
「僕は・・・その・・・どういう」
眞人は自分の身体がどうなっているのか、聞きたかったがうまくいえなかった。女医はやさしげなまなざしを眞人に向けた。
「体内の異態昆虫はこちらで処理しました。貴重なサンプルとして活用させていただきます。あなたはとくに健康上、問題はないと思います。異態昆虫に寄生されたケースは少ないので、断言はできませんが、おそらく大丈夫でしょう。」
女医は事務的にそういうと、眞人の返事を待たずに後ろを向いた。
「こちらも気がつきました。あとはよろしく。」
眞人が声の先を見ると、数名の女性の看護師が返事をした。
「はい、龍弥先生!」
女医は眞人には一瞥もくれずに、すたすたと部屋を出て行った。
やってきた看護師が状況を説明してくれた。
「あそこの歯科医院は、異態昆虫の巣になっていたんですよ。運悪くあなたはその巣に、迷い込んで幼虫を寄生させられてしまったんです。でも、大丈夫。体内の幼虫は、すべて取り出しました。」
「他の人たちはどうなったんですか?」
眞人が尋ねると、看護師は複雑な顔をした。
「うーん、23人、寄生されていた方がいたんですが、現在、そのうち4名がかなり危ない状況です。その他の方は、あなたのようなほぼ全快しました。まあ、精神的にまいっている方は多いですが・・・あと、紙のようになった死体の方が2名ほどいらっしゃったようです。」
眞人は紙のような死体を思い出した。まるで悪夢のような体験だった。
「ねえ、くわしい話をあとで聞かせてね」
突然、さきほどの女医が、看護師の後ろから顔を突き出した。
「あなた以外は、まだまとめにしゃべれなさそうなのよ。あなたが一番、まともそう。」
女医はそういって、笑った。
眞人はその笑い方が、悪魔のような女医に似ていると思った。
眞人はにこやかに笑っている女医に恐怖を覚えた。しかし、その一方で、苦悶にあえぐ女性の顔に、愉悦がまじっていることにも気がついていた。
−あのヘンな薬のせいなのか?−
それとも、このミミズのような生き物のせいなのか・・・眞人は、自分の体内にも、大量にあのミミズのような生き物が侵入していることを考えてぞっとした。
いずれは、映画のエイリアンのように自分の身体を食い破って外に飛び出してしまうのだろうか・・・眞人は身動きできないまま恐怖に震えた。
「ふふふ、自分のものは自分でちゃんともっていなさい」
女医はくすくす笑いながら、バイブレータの根元をパカンとはずした。そこは巨大な注射器のピストンのようになっていた。女医はそこに床でうごめいているミミズをわしづかみで、次々と入れていった。そして、バイブレータに棒のようなもの、注射器のピストンをバイブレータの根元にはめた。
「ほら、ちゃんと飲み込むのよ」
女医はそういうと、前のめりに体重をかけてぐいぐいとピストンを押した。
女性の顔がさらなる苦悶にゆがんだ。これ以上ないくらい大きく口をあけているが、声は出ない。
「あははは、なんか間抜けな顔だね」
女医は興奮しているのか、赤らんだ顔で笑った。透き通るように白い肌に、汗のつぶができて、額から頬をつたって流れ落ちた。その顔には、なんともいえない嗜虐的な笑みが浮かんでいた。女医の冷たい目をおおっているメガネのレンズが汗の蒸気でうっすらとくもっていた。
女性の顔からじょじょに血の気が引いて、目がうつろになっていった。
眞人は最悪の状況を予想した。
泥水が排水溝からあふれでるような音がして、女性の口から黒いどろどろの液体とミミズが噴出した。いきおいよく1メートルくらいの高さまで噴き出した。
「ふふふ、出た出た」
女医は楽しげにそういうと、ピストンから手を離した。じっと女性の口から吹き出す液体とミミズを見ている。噴出した泥水とミミズは、びしゃびしゃと音をたてて、床に落ちてひろがっていった。
女性の口からは、とめどなく泥水とミミズが噴出していた。蒼白の女性の口から噴き出すごとに、女性の身体がしぼんでゆくように見えた。
眞人は目を見開いた。女性の身体は、まるで風船から空気が抜けるように、泥水とミミズを噴き出しながら、しぼんでいった。
やがて、泥水とミミズの噴水が止まると女性の身体は、紙のようにうすっぺらになっていた。
「ぺったんこ」
女医はそういって、ひときわ高く笑った。そして、その紙のようになった女性に、マジックペンでなにか書きとめると、丸めて抱えた。
「みんなもきれいな紙にしてあげるからね」
女医はそういって、ずれたメガネを直した。
女医が部屋を出ると部屋の明かりが消えた。
どこからか、すすり泣きのような声が聞こえた。
眞人はぼんやりと自分もあのような紙になって死んでしまうのかと思った。
さきほどまで恐怖と緊張ではっきりしていた意識が、再び混濁してきた。眞人は深い眠りについた。
眞人が次に目をさますと、目の前に違う女医の顔があった。以前の女医よりも気の強い顔をしている。が、透き通るように白い肌とこの世のものとは思えないような、ぞっとする色気があった。メガネの奥から見つめられると怖くなるほどの色気だった。
「気がつきましたか?」
その女医は笑顔でいった。
「ここは?」
眞人がそういって、声が出せることに驚いた。女医は眞人の驚きを見透かしたような顔でいった。
「瀬能大学病院です。大丈夫、まともな病院ですから。」
女医はくすくす笑っていた。「まとも」とわざわざいったのは、眞人が歯科医院でひどい目にあったからだろう。
「僕は・・・その・・・どういう」
眞人は自分の身体がどうなっているのか、聞きたかったがうまくいえなかった。女医はやさしげなまなざしを眞人に向けた。
「体内の異態昆虫はこちらで処理しました。貴重なサンプルとして活用させていただきます。あなたはとくに健康上、問題はないと思います。異態昆虫に寄生されたケースは少ないので、断言はできませんが、おそらく大丈夫でしょう。」
女医は事務的にそういうと、眞人の返事を待たずに後ろを向いた。
「こちらも気がつきました。あとはよろしく。」
眞人が声の先を見ると、数名の女性の看護師が返事をした。
「はい、龍弥先生!」
女医は眞人には一瞥もくれずに、すたすたと部屋を出て行った。
やってきた看護師が状況を説明してくれた。
「あそこの歯科医院は、異態昆虫の巣になっていたんですよ。運悪くあなたはその巣に、迷い込んで幼虫を寄生させられてしまったんです。でも、大丈夫。体内の幼虫は、すべて取り出しました。」
「他の人たちはどうなったんですか?」
眞人が尋ねると、看護師は複雑な顔をした。
「うーん、23人、寄生されていた方がいたんですが、現在、そのうち4名がかなり危ない状況です。その他の方は、あなたのようなほぼ全快しました。まあ、精神的にまいっている方は多いですが・・・あと、紙のようになった死体の方が2名ほどいらっしゃったようです。」
眞人は紙のような死体を思い出した。まるで悪夢のような体験だった。
「ねえ、くわしい話をあとで聞かせてね」
突然、さきほどの女医が、看護師の後ろから顔を突き出した。
「あなた以外は、まだまとめにしゃべれなさそうなのよ。あなたが一番、まともそう。」
女医はそういって、笑った。
眞人はその笑い方が、悪魔のような女医に似ていると思った。
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